誰もいない学校のプール。少し生ぬるい風が、水面に波紋を作っていた。
夜空を見上げれば幾つかの星が見え、月は半分欠けていた。昼間は授業や部活で賑わうプールサイドが嘘のようだ。
俺はこの静まり返った夜のプールサイドで、水着姿になって沖田と待ち合わせをしていた。
沖田は小学校からの友達で、毎日の様に遊んでいる親友。いや、悪友と言った方が正しいかもしれない。別に不良とか、「悪」と言うわけじゃないけど、あいつが生まれつき持っている不思議な力は、他人からすればそう思う人もいるだろう。
俺としては、沖田の不思議な力で色々と楽しませてもらっているから構わないんだけど。
待ち合わせをしている、二十時三十分を少し過ぎたところ。入口に人影が見えた。
何も言わずに見ていると、その人影はプールサイドを歩き、真っ直ぐ俺に向かってくる。
その姿がはっきりと見えた時、俺の鼓動が高鳴った。
長い髪が揺れ、体に密着している水着がセクシーだが、彼女は沖田ではなかった。

俺の前に立ち止まった彼女が俺に微笑みかける。彼女の名はクリス。昨日、俺のクラスに転向してきた女の子。外国で育った彼女はまだ英語しか話せず、語学力の乏しい俺達はクリスが何を話しているのかさっぱり分からなかった。もちろん、まだ一言も会話をしていない。そんなクリスがこうして夜のプールサイドに現れたのは偶然ではなく――。
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夜空を見上げれば幾つかの星が見え、月は半分欠けていた。昼間は授業や部活で賑わうプールサイドが嘘のようだ。
俺はこの静まり返った夜のプールサイドで、水着姿になって沖田と待ち合わせをしていた。
沖田は小学校からの友達で、毎日の様に遊んでいる親友。いや、悪友と言った方が正しいかもしれない。別に不良とか、「悪」と言うわけじゃないけど、あいつが生まれつき持っている不思議な力は、他人からすればそう思う人もいるだろう。
俺としては、沖田の不思議な力で色々と楽しませてもらっているから構わないんだけど。
待ち合わせをしている、二十時三十分を少し過ぎたところ。入口に人影が見えた。
何も言わずに見ていると、その人影はプールサイドを歩き、真っ直ぐ俺に向かってくる。
その姿がはっきりと見えた時、俺の鼓動が高鳴った。
長い髪が揺れ、体に密着している水着がセクシーだが、彼女は沖田ではなかった。

俺の前に立ち止まった彼女が俺に微笑みかける。彼女の名はクリス。昨日、俺のクラスに転向してきた女の子。外国で育った彼女はまだ英語しか話せず、語学力の乏しい俺達はクリスが何を話しているのかさっぱり分からなかった。もちろん、まだ一言も会話をしていない。そんなクリスがこうして夜のプールサイドに現れたのは偶然ではなく――。
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